薬剤師が地方で働くことの隠されたメリットとは?需要と供給で成り立つ給料のカラクリ

おいっす!キャリアアップ戦士のライオスだぜ!

こんにちは!子育て魔法使いのビアンコよ。

実は俺は地方出身の人間なんだが、最近両親が「こっちに帰ってこないか」ってうるさいんだ。 せっかく薬剤師で成功しようと思ってるのに、給料の安い地方なんかいけるか!って意地を張ってみたんだが…。
どうやらそうでもないらしいんだ。
そんなわけで今回もファーマ神殿の神官長殿に地方の薬剤師事情と薬剤師の給料に関して改めて聞くことにするぜ!

登場人物紹介

ファーマ神殿神官長

齢89,314のファーマ神殿神官長。
ずば抜けたヒアリング能力と的確なアドバイスで、働く薬剤師の能力を最大限引き出せる環境を提案している。

子育て魔法使いビアンコ

子育て真っ最中の現役薬剤師。
薬剤師としての転職歴は過去1回で、今回子どもが出来たのを機に、もう少しフレキシブルに仕事が出来る環境を探している。

キャリアアップ戦士ライオス

キャリアアップ戦士ライオス

院内薬局勤務8年目の現役薬剤師。
院内薬局で仕事をしていたが、今後のキャリアアップを考えて不安になり、転職を現在検討中。

薬剤師のウソ・ホント。薬剤師の需要が減っているってホント?

神官長さま?薬剤師の需要って減っているのでしょうか?

うむ。薬学部での履修が6年制になってから久しいのぉ。
ところで、一時期新規登録薬剤師が空白になった時期があったのは知っておるか?

薬剤師が空白?どういうことっすか?

もう、ライオスったら。薬剤師には空白の二年間と呼ばれる時期が存在したのよ。
これは薬学部が4年制から6年生に変わった時期に、2年間だれも新規の薬剤師になれなかった時期があったからなのよ。

ビアンカの言う通りじゃ。その時は一時的に薬剤師のニーズが高まっておった。今では6年制の履修期間による空白時期も通り抜けたから、飽和状態にあるように思えるんじゃな。

でも、今は働き方が多様化しておるな。医薬品の販売時間を長くするために短時間パート薬剤師を数多く確保しシフト化させるほか、薬剤師不在の空白地帯に対応するためのスポット派遣のニーズが高まっておるな。
正社員を求めるのは、キャリア形成の兼ね合いもあって新卒薬剤師が中心になるんじゃ。

なるほど!最近は、ドラッグストアも24時間営業のお店が増えているわよね。
夜中にも医薬品販売しているお店があると、子どもの急病に対応できて心強いのよ。

そうじゃな。それにのぉ、ドラッグストアも保険調剤に参入するところが増えておる。
ドラッグストア自体が飽和状態じゃから保険調剤部門を併設し、客の確保を試みるところが増えているんじゃ。

おいらの職場でも薬局が混んでいると、処方箋をもってドラッグストアへ行く患者様が増えているっす!

じゃから、薬剤師の人材確保は急務なんじゃ。
これは都市部よりも、地方で叫ばれている事なんじゃ。

地方で・・・。

高齢化が進む地方、と言った方が正しいかもしれんがのぉ。
遠くの病院で一日がかりで診察を受け、薬をもらいうけるより、診療後に家の近くの調剤薬局で薬をもらった方が時間の有効活用もできるじゃろう。
それに、薬局へ行き買い物に行きというように…何軒も立ち寄ることができない高齢者だっておるじゃろう。

なるほど!
調剤薬局の数を増やすメリットがあるというわけなんですね!

さよう。それに在宅医療・在宅介護の観点から訪問薬剤師のニーズも高まっておるぞ。
地方の高齢者などや、要介護者に向けて服薬指導を行う薬剤師の需要が増えつつあるんじゃ。
特に地方に関しては病院や薬局に行くまでにかなりの時間と労力を有するところもあるからのぉ。

ほう!だから一概に「薬剤師の需要が少ない」というわけではないんっすね!

地方の事情にもしっかりアンテナを向けなければいけませんね。

薬剤師のウソ・ホント。地方の大型薬局は忙しい?暇?

では、神官長さま。地方にある薬局の規模で忙しさは左右されるのでしょうか?

そうさのう。地域の診療所に帯同する小さな調剤薬局となると午前中で外来を終えることもある。
余裕を持った仕事ができると思うが、多くの患者が複数の薬剤を2週間から1ヶ月単位で処方を受けてくるから、小さな調剤薬局でもそれなりに忙しいぞい。
医師の判断によって処方箋に指示されている事にも注意を払う必要があるからのぉ。

大きな調剤薬局となるとどうっすか?

地方の大きな病院に帯同する調剤薬局となると、複数の診療科を受診して薬を処方してもらう患者も増えてくる。
もちろん、前回の処方内容と変わってくる場合もあるのぉ。
これはビアンコ君もライオス君も経験済みじゃろう。
診療科のクロークを通じて医師に確認しなければいけんしな。
こういった 作業が煩雑化することがあるのぉ。

外来は午前中だけでも、処方箋受付はいつまでたっても人がはけませんね。
これは都心でも同じだわ。

そうじゃろう。地方でも同じ状態じゃ。
でも対応できる薬剤師の数はきまっているからのぉ。
いくら改善業務でスムーズな仕事をするための取り組みをしても、処方箋ありきの仕事になるから、なかなか忙しいぞい。

患者さんへの聞き取りや説明などもあるからな。

うむ。それじゃよ!ライオス君。

え?どういうことですか!?

あぁ、ビアンコ君は都会っ子だったのぉ。
ライオス君、地方の患者さんはコミュニケーションを重視していることは存じているかな?

おいらの田舎はとてもフレンドリーな人たちが多いっすね。
おいらに気軽に話ができるスキルが生まれたのは、幼い頃の経験があるっす!
だから、今の職場では多くの患者さんに頼りにしてもらえてるって自負があるっす!

うむうむ。いい傾向じゃ。
そうじゃのう、地方では「処方薬の受け渡しまでが治療」と捉える方もいるからのぉ。
患者さん話を傾聴することも仕事の一環となることもある。
システマティックに淡々と仕事を進める都心の薬局とは違うところじゃなぁ。

都心とは違った別の忙しさがあるってことですね。
想像がつかないけれど、患者さんの※QOL値を上げるにはこういったコミュニケーションも大事だわ。気づきがありました!

※QOL

QOL=Quality of lifeの略称。
生命の質・生活の質のことを指す。

地方は売り手市場!?地方での薬剤事情について

さて、これまでの話を踏まえると、地方の薬剤師界では「仕事をしたい・転職したい薬剤師」側、つまり売り手市場といったところなんじゃよ。

地方での薬剤事情

  1. 24時間営業の薬局に常駐する。
  2. 調剤薬局を増やし患者の選択肢を広げる。
  3. 地域包括医療などが定着し、訪問薬剤師のニーズも生まれていく。
こういったことから新たな雇用が生まれているんじゃ。
でも、やはり仕事は激務じゃ。 短時間勤務で長期間働けるパートや派遣を多く確保して、細やかなサービス提供ができるよう工夫をしているドラッグストアや調剤薬局が増えておるぞい!

おいらのように地方出身者が都心で働くという現象はまだ続いてるんっすか?

さよう。薬科大学そのものが地方に少ないからのぉ。
卒業してもその土地にとどまる薬剤師が多いからだと思うんじゃが。
キャリア構築というような兼ね合いから、若い力も欲しい故、都心より地方の方が高待遇っていう場合が多いんじゃ。

なるほど!私も夫の転勤内示が出るかもしれないので、この話覚えておきます!

それがよい。ただし、目鼻の待遇にとらわれることなく薬剤師と生活の両立ができる仕事か、報酬と勤務量のバランスが取れているかしっかり見極めることが大事じゃぞ!

神官長殿、「高待遇」の条件は正社員だけっすか?それともパートや派遣に対してですか?

もちろん正社員は「国家資格保有者」だから高待遇が期待できるのぉ。
管理薬剤師として登録することができるし、長く勤めあげればドラッグストアの店長就任等のメリットも生まれるのぉ。
転職でも新卒でも、同じように門戸が広がっているから飛び込みやすいと思うぞぃ。

パート薬剤師はどんな販売時間でも対応できるよう、たくさんの人材を確保するために高待遇なんですね。

そうじゃ!パートタイムでも、高待遇だったら収入もかなりのものとなる。

まさにWINWINの関係といえるのじゃ。
それにのぉ、地方のドラッグストアや薬局は、大型店舗が多いぞぃ。
品ぞろえも多いし、取り扱い医薬品も多岐にわたるから都心にいるより勉強になるかもしれんぞ!
地方の客は情報に長けてるからのぉ、しっかり受け答えができんと店の信用問題にも関わるぞぃ。

薬剤師は飽和状態?この仕事続けててだいじょーぶなの!?薬剤師の仕事は多い状態にある

話をうかがっていると、薬剤師の需要は緩やかに伸びているって感じがするんだけど…。

実際のところ「頭打ち」のような感じもしなくもないなぁ…。

それに、終身資格だし年齢を重ねても続けていられるから、将来性ってあるんでしょうか?
このまま「薬剤師」として仕事を続けるべきなのでしょうか?

愚か者めが!何を弱気なことを言っておるか。
今までわしの話をすべて聞いておったのか!

ドラッグストア・調剤・研究機関や倉庫管理等、薬剤師の資格をもつ人材はこれからも需要が伸び続ける。
サービス戦争が熾烈化している故、有資格者の人材はこれからももっと引く手あまたになるわい。
それに、終身資格じゃからどんどん住み分けも進むじゃろう。

住み分け、といいますと…。

調剤や販売部門は若い物が担って、倉庫管理や物流分野ではキャリアを積んだ壮年薬剤師が担う、仕事量と世代のバランスがうまく取れてくるかもしれん!

ただし!サービス戦争も必ず終焉の時が来る。雇い手だってリスクを負いたくないから、パートや派遣を上手に回して保険をかけておる。かつては「管理薬剤師の兼務」が認められていなかったが、薬事法や自治体の条例改正などによって幾分緩和されてきおった。
許可を得ることで、薬剤師1人で複数の業務ができるようにもなっておるから、今後もコンパクト化される傾向があるじゃろう。

そうすると、正社員薬剤師はだんだんと需要が減っていくんすか!?

減るかもしれんが、増えるかもしれん。
やはり、パートや派遣薬剤師ばかりでは仕事を回すことができない場合がある。
管理責任者だって必要じゃ。また、介護事業もそうじゃし、農業や畜産分野も営農集団によって集約化され大規模化しておる。
農業や畜産が大規模化することによって大量の医薬品が必要になる場合があるな。こういう時に薬剤師を配置することで、正しい管理や使用ができるメリットもある。

薬剤師が働けるフィールドは多様化しておるんじゃ。
正社員で働ける薬剤師の仕事の道は閉ざされておらんから安心せい!

では、私たちが薬剤師の仕事を続ける上でパートと正社員、どちらがよいのでしょうか?

少し考えればわかることじゃ。断然、正社員じゃよ。
ビアンコ君だって、今はパート薬剤師として仕事をしておってもいいが、将来的に正社員を目指せる職場に身を置くと、ライフイベントに合わせた働き方ができるぞい。

薬剤師の需要と供給について。給料はどうやって決まる?

そう言えば、ライオス君とビアンコ君に重要な呪文を授けておらんかったのぉ。

重要な呪文…。

さよう。地域差がある給与や時給の話は先ほどから何度もしておるな。
この話の振り返りになるんじゃが、給与の仕組みや時給を決めるための呪文がこれじゃ。

薬剤師の需要と供給

時給・給与=薬剤師の需要・供給のバランス

都心集中になってしまう薬剤師とて高給じゃが、昇給が望めない時がある。地方では、人材不足故、高給かつ年齢給や昇給などの付加価値を付けて、人材を確保し定着を図る。これを覚えて置くと、地方で働くメリットが見出せるはずじゃぞ。

しかも、年功序列の業界っすから、都心で勤務すればなかなか昇任できない…。
おいら、これが悩みっす。

そうじゃのう。都心の薬局などは年齢が近い人が多く、長く働ける環境も整っておる。
じゃから、給与水準が低めでも長く働く分、人事の改正が少なくなるのぉ。地方じゃと能力によって昇任のチャンスがひろがってくるぞい。

ちなみに、官公庁で働く薬剤師は地域で給与面の違いはありますか?

良いところに気付きなさった。官公庁では「等級号俸」という給与体系があるんじゃ。
スキルや年齢を考慮して給与が決まる。
働く年数が長くなるほど給与が上がるし、スキルをもっておればそれが上乗せされるんじゃよ。

それに、国家資格を持っておれば「資格手当」がつく。じゃが、「医療職」として公務員の職についても、官庁の仕事をつかさどる「行政職」と比べて若干年収が劣るから気を付けるところじゃな。また、勤務地によって「地域手当」がつくこともある。地域の物価を鑑みて手当てがつくからのぉ。
地方と都心では若干給与体系が変わるときがあるんじゃ。ここは民間との違いかのぉ。

なるほど!年収で転職先を決めたいと思った時に良い情報となったっす!薬剤師としての働き方の選び方が見えてきたぜ!

そうね。私も今は家庭を大事にしながら働きたいけれど、子育てがひと段落したら絶対正社員となってバリバリ働きたいわ!

ふむふむ。良い傾向じゃ。
そなたたちは薬剤師の仕事を大成できる力を秘めておる。これからも精進するんじゃぞ!

【まとめ】

今日は、地方と都心でどちらの薬剤師給与が高いのか、神官長様に伺いました。
薬剤師の価値が給与に反映されることが分かりました。
ゆえに、薬剤師が少ない地域である地方の給与が高いという情報も得られました。

地方も暮らしやすさの水準は上がっているぜ!家賃も安いしな!
だから、状況が許せば全国各地の情報をチェックして転職先を模索することもいいな!
都心で働く事だけにとらわれず、IターンやUターンも検討してくれよな!

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